こんにちは!家庭教師×臨床心理士の石割美奈子です。
このページでは、医学部合格を目指す方向けの「志望動機の書き方」について説明します。
ネット記事には「アドミッション・ポリシーをよく読んでそれに合わせて志望動機を書きましょう」と記載されていると思います。しかし、医学部ともなるとアドミッションポリシー対策だけで他の受験生に差をつけるのは難しいでしょう。
しかし、
このページを読んでくださっているあなたは思っているはず・・・
「アドミッション・ポリシーどころか”お医者さんになりたい”しか志望動機がないんだけど・・・(´;Д;`)」
お気持ちわかります。
大丈夫!
ひとつずつ説明していきますね。
アドミッション・ポリシーは読んだ。でも「なぜこの大学を志望しているの?」が書けない…どうしたらいい?
医学部の志望動機や総合型選抜の志望理由書対策では、
「アドミッション・ポリシーをよく読み、自分の思いや体験とつなげましょう」
とよく言われます。
しかし、
「貴学のアドミッション・ポリシーに共感しました」
これは、同じ医学部を受ける他の受験生も書けることですよね。
具体的に展開させていかなければなりません。
1.医学部の志望動機で「大学側が見たいこと」
医学部が志望動機を提出させる理由を知っていますか?
志望動機によって「”受験生であるあなた”について医学部側が入手したい情報」がわかるのです。
志望動機から、大学側は次のようなことを把握したいと思っています。
- これまでに何をしてきた人か
- どんなことに関心を持っているか
- どんな医師・研究者を目指すのか
- なぜ「ウチの医学部」なのか
- 卒業後に「ウチの医学部」出身であることをどう活かすのか
1〜3までは「なんとなく書ける」という医学部志望生さん、大勢いらっしゃると思います。
問題は、4「なぜウチなのか」ですよね。
「うちの医学部はどんなところか」については「アドミッションポリシーに書いてある」と言われています。
だから、「アドミッション・ポリシーをよく読んでそれに合わせろ」というネット記事が多いのです。
2.アドミッション・ポリシーへの共感だけでは「ここの医学部だからこそ入りたい理由」にならない
アドミッション・ポリシーとは「大学やその学部がどんな学生を求めているか」を明示するものだとされています。
アドミッション・ポリシーに共感したからといって、
「自分がなぜこの医学部に入りたいのか」を説明できた・・・とは言えません。
なぜなら・・・
アドミッション・ポリシーはどの受験生にとっても「わかりやすい攻略対象その1」だからです。
「アドミッション・ポリシーを受験生自身がどのように感じたか」について書かれた志望動機ばかりが、医学部の教授たちの目の前にズラリと並ぶことも少なくありません。
つまり、
「貴学のアドミッション・ポリシーの〇〇の部分に共感しました。だから入学したいと思います」
という志望動機は、はっきりいって勝負になりません。
面接の時にツッコミを入れられる可能性大です。
「”アドミッション・ポリシーに共感した”とは具体的にどういうこと?」
「同じようなAPを掲げている別の医学部もあるよね?」
さて、あなたならどうしますか?
3.「なぜこの医学部なのか」:具体性のある志望動機のために調べるべき5つのポイント
志望動機を具体的かつ医学部の教授たちに「興味深い!」と思ってもらえるものしていくために、
まず、以下の5つの点を調べていきましょう。
① 教員・研究者
あなたの受験する医学部で「誰がどんな研究をしているのか」を調べましょう。
医学部のHPに「教員一覧」が載っています。
学部ごとに掲載されていることもありますのでよくチェックしてみてください。
教員の個別のページでは、先生方の業績を見られます。
業績以外にも、先生から「学生たちに一言」といったメッセージが載っていることもありますので、参考になります。
教員一覧が見つかりづらい場合は、次のように試してみてください。
・「〇〇大学医学部 教員」でウェブ検索する
・大学(医学部)のHPのフッター(ページの一番下)をチェックする
② 教員の著書・論文・一般向けの記事
その医学部の教員がどんな研究をしているのか、著書や論文を調べましょう。
気になる研究をしている先生を見つけたら、著書や論文を読んでみるとさらに良いです。
高校生にもわかりやすく楽しく読める本を出版している先生もいます。
ネットで一般向けの記事を掲載している先生もいますので、先生の名前でウェブ検索してみましょう。
また、独自のニュースやコラムを発信している医学部もあります。その一部を紹介します。
ニュースやコラムを掲載している大学・学部
・東京医科大学 「東京医大の研究」特設サイト
・順天堂大学医学部 ニュース&イベント
・藤田医科大学 ニュース一覧
・久留米大学医学部医学科 医学教育ニュース
・東海大学 医学部ニュース
また、埼玉医科大学のように医学部独自の学術誌を掲載している医大もあります。
→埼玉医科大学雑誌
③ その医学部ならではの「取り組み」
他大学にもある一般的な授業や講義だけではなく、その医大もしくは医学部にしかない特徴(取り組み)を探しましょう。
医大や医学部のHPにおける「特徴」「地域貢献」「社会連携」といったページを見ることをおすすめします。
医学部ならではのチェック箇所
特に「研究所」「研究室」は要チェックです。
どこの医学部も、さまざまな独自の研究をしています。
疾患に特化した研究所や、医療哲学・臨床・地域連携・方法論などについての研究センターを持っているところもたくさんあります。
その一部を紹介します。
医大・医学部における独自の研究所
・日本医科大学 先端医学研究所
・昭和医科大学 臨床薬理研究所
・関西医科大学 医工学センター
・愛知医科大学 災害医療研究センター
・聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター
4.重要なのは「ウチの医学部について詳しい受験生」ではなく「この医学部と自分との関係性」
ここまでの作業を実践してみて、いかがでしたでしょうか。
総合型選抜入試を受ける医学部についてだいぶ詳しくなれたのではないかと思います。
しかしこのままですと、
「この医学部についてそこそこ詳しい受験生」というだけで終わってしまいます。
「大学のホームページを隅から隅まで読んだ受験生」では、総合型選抜を勝ち抜くにはまだまだ詰めが甘いでしょう。
必要なのは、
「あなた自身とその医学部がどう関係しているのか」
また、
「入学後に、あなたがその医学部とどのように良質な関係性を構築していくことができるのか」
という点です。
この「関係性」をテーマに、志望動機をイメージしてみましょう。
たとえば・・・
私には○○という経験・疑問がある
↓
貴学には〇〇研究所があると知った
↓
貴学で医学を修め、〇〇研究に従事したい
このような志望動機なら、「自分⇄医学部」という明確な関係性が伝わりますね。
5.ここまでのまとめ:志望動機を書く前に、受験する医学部を”具体的に”研究しよう
ここまでの流れをざっとまとめます。
まず、自分の関心・疑問を書き出す
→大学のHPを調べる
→関連する教員を2~3人調べる
→著作・論文を読む
→研究室や研究所を見る
→自分の経験・関心とのつながりを書く
.志望動機を書く前のチェックポイント
最後にセルフチェックをしてみましょう。
「大学名を他大学に変えたら”成立しない”かどうか(その大学専用の志望動機になっているか)」
「アドミッション・ポリシーに共感しただけになっていないか」
「教授・著作・研究について具体的に調べ、自分の関心との関係性を説明できているか」
「面接で『なぜ?』『何のために?』と聞かれて答えられるか」
そして一番重要なのが、
「”ここの医学部でなければならない理由”が、自分自身の言葉で説明できるか」
ぜひチェックしてみてください。
まとめ:医学部の総合型選抜は競争率の高い…それでも合格を目指すために
アドミッション・ポリシーをチェックするのは当然です。基本のき、です。
志望動機とは、
アドミッション・ポリシー
↓
大学・学部の教育方針
↓
教員・論文
↓
研究・カリキュラム
↓
自分自身の経験・問題意識・関心
まで関連づけていく作業です。
そして、この作業を通して、「この医学部で過ごしたい!」という気持ちがさらに高まったはずです。
大学の先生方は、そのような学生を合格させたいのです。
あなたが志望する大学に合格できるよう、祈っています。
⭐️志望理由書の基本的な考え方や、大学独自の特徴を探す方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
→ 総合型選抜の志望理由書の書き方
⭐️総合型選抜の基本についておかげさまでnoteで好評販売中です。
→総合型選抜でライバルに差をつけるには?:AO入試に合格する人と「ウチの大学には要らない」と判断されてしまう人の特徴・事例・チェックリスト

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