医学部の長文は一般の長文と異なり、人体・疾患・臨床プロセスを扱うため、語彙の“層”が決まっています。
まずは、どの医学部の過去問にも必ずと言っていいほど登場する「基礎の基礎50語」から固めていきましょう。
このページでは、医学部英語の長文で絶対に読めていてほしい50語を、意味と一言コメント付きでカテゴリ別に整理しました。
※この50語を使った「チェックテスト」と「ミニ長文読解」は、noteの有料問題集として公開予定です(ページ下部にリンクをまとめてあります)。
1. 身体・内臓(10語)
まずは「どこの部位の話か」が瞬時にイメージできることが大切です。
医学英語の最小単位。これを知らないと長文が始まらない“基礎の基礎”。
丁寧に覚えていきましょう。
- brain(脳)… 思考や感情をつかさどる中枢。神経系のキーワードとセットで出やすい。
- heart(心臓)… 血液を全身に送り出すポンプ。循環器の説明で頻出。
- lung(肺)… 呼吸を担当する臓器。感染症・喫煙・大気汚染などの文脈でよく出る。
- liver(肝臓)… 代謝・解毒など多くの役割を担う臓器。
- kidney(腎臓)… 血液をろ過して老廃物を排出する臓器。
- stomach(胃)… 消化器の基本単語。ストレスや薬との関連でも出やすい。
- intestine(腸)… 栄養吸収の中心。small / large intestine とセットで覚える。
- pancreas(膵臓)… インスリン分泌などを行う重要な臓器。糖尿病の話題で登場。
- blood vessel(血管)… 動脈・静脈・毛細血管の総称。動脈硬化や高血圧とセット。
- nerve(神経)… 神経系の話だけでなく、「nerve cell(神経細胞)」などでも出てくる。
2. 症状(6語)
症状は、患者の訴え(主訴)や病気の説明で必ず登場する基本語群です。長文のテーマを見極める“シグナル語”。医学部では頻出となっています。
- fever(発熱)… 「have a fever」で覚える。感染症の説明で鉄板。
- cough(咳)… chronic cough(慢性的な咳)など、形容詞と一緒に出ることも多い。
- fatigue(疲労・倦怠感)… 単なる tired より医学寄りの語感。
- nausea(吐き気)… chemotherapy(化学療法)の副作用の文脈でよく見かける。
- pain(痛み)… chest pain(胸痛), abdominal pain(腹痛)など部位とセットで。
- rash(発疹)… アレルギーや感染症の典型症状として頻出。
3. 検査・治療(8語)
病気が「どう見つかって、どう治療されるか」を読むためのキーワードです。
- diagnosis(診断)… make a diagnosis of A(Aと診断する)。
- treatment(治療)… standard treatment(標準治療)など、形容詞と相性が良い。
- therapy(療法)… physical therapy(理学療法), psychotherapy(心理療法)など。
- surgery(手術)… undergo surgery(手術を受ける)という形でよく出る。
- medication(薬物療法・投薬)… take medication(薬を飲む)。medicine より医療寄り。
- vaccine(ワクチン)… prevent とセットで、予防の話題で頻出。
- screening(スクリーニング検査)… mass screening(集団検診)など、公衆衛生系の長文でよく登場。
- imaging(画像診断)… CTやMRIなどをまとめて指す便利な語。
4. 抽象概念(7語)
「この文章は何について説明しているのか?」という骨格部分を読むための語彙です。
- syndrome(症候群)… 「〜症候群」とカタカナで出てくることも多い。
- case(症例・事例)… case report(症例報告), severe cases(重症例)など。
- patient(患者)… patient-centered care(患者中心のケア)といった表現もよく出る。
- symptom(症状)… 上の fever / cough などをまとめる上位概念の語。
- condition(病状・状態)… medical condition, critical condition など。
- risk factor(危険因子)… lifestyle-related risk factors(生活習慣に関連した危険因子)。
- mortality(死亡率)… mortality rate と同義で使われることも多い。
5. プロセス・動詞(16語)
医学部の長文は「何をしているのか」を表す動詞がとても大事です。ここが読めると、文章全体の流れがつかみやすくなります。
- examine(診察する・調べる)… examine a patient, examine the data など。
- measure(測定する)… measure blood pressure(血圧を測る)。
- detect(発見する・検出する)… detect early signs of disease(初期兆候を検出する)。
- assess(評価する)… assess the risk(リスクを評価する)。
- compare(比較する)… compare A with B(AをBと比較する)。
- investigate(調査する)… investigate the cause of the outbreak(流行の原因を調査する)。
- analyze(分析する)… analyze the results(結果を分析する)。
- treat(治療する)… treat patients with cancer(がん患者を治療する)。
- prevent(予防する)… prevent infection(感染を防ぐ)。
- describe(記述する)… describe the symptoms in detail(症状を詳しく述べる)。
- affect(影響する)… The disease affects the lungs.(その病気は肺に影響する)。
- cause(引き起こす)… cause serious complications(重い合併症を引き起こす)。
- infect(感染させる)… The virus infects many people.(そのウイルスは多くの人に感染する)。
- occur(発生する)… The symptoms often occur in children.(症状は子どもによく見られる)。
- appear(現れる・見られる)… New symptoms appeared.(新しい症状が現れた)。
- maintain(維持する)… maintain good health(健康を保つ)。
6. 臨床語彙(3語)
「研究」や「臨床試験」の説明で、ほぼ必ず出てくる語です。
- response(反応)… immune response(免疫反応), treatment response(治療反応)。
- clinical(臨床の)… clinical trial(臨床試験), clinical practice(臨床現場)。
- hospitalization(入院)… require hospitalization(入院を必要とする)。
ご覧いただきありがとうございます。
医学部志望の生徒さんを長年サポートしてきた経験から、
「基礎語彙の抜け」は伸び悩みの原因になりやすいと痛感しています。
この50語が入るだけで、長文の読みやすさがガラッと変わるはずです✨
この50語を「使える語彙」にするための問題編
ここまでの50語を「意味がわかる」だけでなく「文脈の中で使える」レベルにしておくと医学部英語が一気に読みやすくなります。
えむ心理研究室の家庭教師カウンセラーは、このページの50語をもとに、次の2種類の問題集をnoteで公開しています:
- ① 50語チェックテスト編(英文和訳+穴埋め問題)
50語すべてを使った短文問題&語彙選択問題で、「読める・選べる」状態まで引き上げる1冊です。
⇒ note:医学部英語 基礎の基礎50語 CHECKテスト編(鋭意編集中です) - ② 50語だけで読めるミニ長文読解編
今回の50語+高校基礎語だけで読める医系ショート長文と、読解問題・解説をセットにした1冊です。
⇒ note:医学部英語 基礎の基礎50語 ミニ長文読解編(鋭意編集中です)
まずはこの「基礎の基礎50」をしっかり押さえてから、
感染症テーマの 医学部英語(感染症)vol.1 やvol.2 以降の問題集に進んでいくと、負担を抑えつつ「医学英語で読む力」を育てていけます。
