家庭教師カウンセラーの事例をご紹介します。今回は、仕事が長続きせず人間不信を引き起こしひきこもりがちになっていた男性のカウンセリングとSST(ソーシャルスキル・トレーニング)によって社会復帰していく過程のお話です。
好きなことはできるけれど仕事が長続きしなくて悩んでいた30歳のナオヤくん。
家族以外の人と話すことに抵抗があったため、ご両親と相談のうえ、不定期の文字チャットから開始しました。
その間、ご両親とは定期的にオンラインカウンセリングをしていました。
2年近くかけて彼と初めて電話でお話ができました。
詳しくお話していくうちに
「職場で空気が読めない人扱いされることが多かった」
「その度になんとかしようと努力したけれどうまくいかなくてつらかった」
「その繰り返しで人を信じられなくなった」
「社会復帰してもまた叱られたりけなされたりするのではないかと思うと不安」
といった言葉が語られました。
定期的に丁寧にカウンセリングを進め、ナオヤくんご本人・ご家族の同意のもとでメンタルクリニックを受診。
軽度の発達障がいがあることがわかりました。
今は主治医の先生と家庭教師カウンセラーが連携し、障害者枠で就職することについて前向きに取り組み始めています。
カウンセリングでは実践的な社会復帰に向けてキャリアコンサルティングやSST(ソーシャルスキル・トレー二ング)を取り入れています。
キャリアコンサルティングでは興味のあるお仕事についてネットで調べたり知人の話を聞いたりして具体的なイメージをつかみつつ、
「自分がその仕事に就いたらどうなるだろうか?」
「仕事をしている中でどんなことが起きるだろうか?」
といった内容を自問自答しながら支持的な心理療法をしています。
SSTではナオヤくんが苦手とする突発的な出来事(急な仕事の依頼や公共交通機関の遅延など)が起きたときの具体的なイメージを浮かべて、リラクゼーショントレーニングを併用しながらイメージ内で対処できるように訓練しています。
また、就職したときにそなえて上司や取引先など立場の異なる人への挨拶や言葉遣いの練習、電話対応の練習など、実践的なロールプレイを楽しく味わっています。
鉄道や文学などには非常に詳しいナオヤくん。
「ただのオタク」
と吐き捨てるようにおっしゃっていましたが、今は
「新しい仕事に活かすことができるかもしれない。趣味があってよかった」
と前向きに捉えています。
一方で次のようにもおっしゃります。
「ぼくは関心のないことには知識が乏しくて周りとの軋轢につながっているかもしれない」
彼のたっての希望で、カウンセリングに加え、社会情勢についてのニュースを調べてわからないことを質問するという学習支援の時間を取り入れています。
ナオヤくんが悩みながらも笑顔が増え、人との交流も増えたことについてご両親は安堵しています。
「息子が自立するまでは私たちもカウンセリングを受けて親として成長したいと思います」
とおっしゃられたときには、ご両親の謙虚さと向上心に家庭教師カウンセラーも心打たれ頭の下がる思いがしました。
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image photo:Tharindu NanayakkaraによるPixabayからの画像